ピークでの夜のお散歩
香港島では、夜がすぐにやってくるよ。街灯がブーンと音を立てて光りだし、高いビル群が電気の光でキラキラ輝きはじめるんだ。でも、コンクリートの街を離れて丘のほうへ登っていくと、暗闇の中でひと味違う光に出会えるよ。
薄扶林ファミリー・ウォーク(Pok Fu Lam Family Walk)では、Pygoluciola qingyuという小さな甲虫を見かけることがあるんだ。この虫は、公園のすぐそばで自分の光をつくり出すよ。電池もコンセントも使わないんだ。体の中にある化学物質を使って、やさしい緑黄色ームの光をピカッと光らせるよ。
ホタルが暮らしている場所に行くときは、少しがまんが必要だよ。明るい懐中電灯を持って木々の間を急いで通り抜けてはいけないんだ。スマホの画面をつけたり、まぶしいライトを向けたりすると、ホタルは光るのをやめてしまうよ。急な明るさにびっくりしてしまうんだね。
そのかわり、みんなは茂みの近くで静かに立って、目が暗さに慣れるのを待つよ。数分たつと、葉っぱの形が見えてくるんだ。そして、地面の近くで小さな火花がパッと光るよ。
この虫のすごいところ
ホタルの仲間には、それぞれ自分だけの合図の方法があるんだ。薄扶林ファミリー・ウォークで見つかるホタルは、アメリカのノースカロライナ州の庭や、ドイツの草原で見られるホタルとはちがうよ。自分たちでお話しするために、決まった光の光り方を使っているんだ。
科学者や市民科学者たちがこうした虫たちを記録するときは、細かいところをよーく観察するよ。光の色を見たり、点滅と点滅の間隔をはかったりするんだ。日付や場所もきっちりメモするよ。
2026年9月5日には、まさにこの香港島でPygoluciola qingyuの目撃情報が記録されたよ。こうした記録は、ホタルがどこに暮らしていて、どのくらい元気に生き残っているのかを研究するのにとても役立つんだ。
香港のような大都会でホタルを見ていると、私たちの街のすぐそばに、たくさんの豊かな自然があることに気づかされるよ。野生の生き物を見つけるために、奥深いジャングルまで行く必要はないんだ。ときには、いつも歩く小道を登って、スマホを消して、草むらをじっと見るだけでいいんだよ。
夜の自然を守ろう
街は毎年大きくなっているよ。ビルはどんどん増えて、たくさんの街灯の光が木々を照らしているんだ。この明るすぎる光のせいで、ホタルはお互いの光の合図が見えにくくなっちゃうんだ。
もしオスのホタルがメスの返事を見つけられなかったら、パートナーに出会えないよね。街が明るくなりすぎると、ホタルの数はへってしまうんだ。
ホタルの場所を訪れる人たちは、あたりを暗く保つことでホタルを守っているよ。足もとを見たいときは、懐中電灯に赤いフィルターをつけるんだ。赤い光は、白い光よりもホタルのジャマになりにくいんだよ。
市民科学のプロジェクトは、こうした場所に行って見つけたことを書き留めてくれるみんなのおかげで成り立っているんだ。ホタルを見つけたよと報告すると、大きな地図に小さなデータが一つ加わるんだよ。科学者たちはその地図を使って、時間の経過による変化を調べているんだ。
今度公園を夕方にお散歩するときは、シダのまわりのしっとりした土のほうを見てみてね。小さな甲虫があなたのすぐそばにいるよ、と教えてくれる光の点滅に出会えるかもしれないよ。